さくら

青空に憧れ 少しでも高く高く手を伸ばす裸の幹

その幹も春の陽気に温められて
ぽんぽんと真綿のような花弁を纏う

散りゆく その時まで 人の琴線に触れながら
僅かな時を美しく 誇らしく

大切な人の想い出になれるよう
精一杯に咲いていようね…

世界はスローモーション
ぽんぽん咲いた花弁はやがて
育ててくれた幹を離れ ひらひらひらひら舞い降りる

いつまでも春に居座る事は出来ないでしょ
冷たい雨に流されても君がやさしさをくれた事忘れないよ

次の季節が待っている
光降り注ぐ若葉の新しい季節が




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